消化器内科では主に口から肛門までの消化管(食道・胃・小腸・大腸)や肝臓、胆のう、すい臓の病気を扱っています。これらの臓器に炎症や異常が起こるとさまざまな症状が出てきます。
次のような症状がある方はお早めにご相談ください。
潰瘍(かいよう)とは、粘膜が炎症を起こして組織に深い傷ができ、えぐられた状態のことを言います。胃・十二指腸潰瘍は、ヘリコバクター・ピロリ菌の感染や痛み止めとしてよく使用される非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)などが原因で粘膜が傷害され潰瘍が発症します。
また、ストレスとも関係が深く粘膜の血流を悪くする原因になります。過労や寝不足、ストレスをためない生活習慣が重要です。
胃潰瘍、十二指腸潰瘍の方には、尿素呼気試験という検査で、検査用の錠剤を飲み、呼気を調べてヘリコバクター・ピロリ菌に感染しているか判別できます。ピロリ菌が確認された方は、抗生剤でピロリ菌を除菌治療します。除菌により潰瘍の再発を予防できます。
強い酸性の胃液などが食道へ逆流し、食道に炎症が起こって、胸やけ胸の痛みなどの不快な症状が出る病気です。繰り返すと食道に潰瘍ができたり、粘膜がただれたりします。原因は、ストレスや生活習慣によることもありますが、加齢により、胃と食道の間の筋肉が弱まるとなる場合があります。胃に負担になるような食事を控え、また、腹部をしめつけたり前屈姿勢を避けるなど生活習慣を見直すことでも緩和されます。
何らかの原因により大腸の粘膜などに炎症やただれ、潰瘍ができる病気で、治療が難しく厚労省の特定疾患の難病として認定されています。代表的な症状としては、血便・下痢・腹痛・発熱などがあります。進行すると、便に血の他に膿、粘液などが混じるようになり、頻繁に腹痛が起こり、貧血・高熱・吐き気・嘔吐などの全身症状に至ります。この病気は、10代後半から30代半ばの比較的若年層でかかることが多く、また症状は一時的に治ってもまた再発を繰り返すことが多く慢性的になるとつらい病気です。
過敏性腸症候群とは、大腸や小腸そのものには原因が無いにもかかわらず、下痢や便秘などの便通異常、腹痛や腹部膨満感などの腹部症状が慢性的に続く症候群です。発症には、ストレスが大きく関係しています。
脂肪肝とは、肝細胞に中性脂肪が脂肪滴として過剰に沈着している、脂肪沈着症を言います。原因は、食べ過ぎ、飲み過ぎ、運動不足などの生活習慣にあります。これらの原因はいずれも糖尿病、高血圧症、動脈硬化などの生活習慣病の原因となるためその治療が大切です。
急性胆嚢(のう)炎は、胆嚢(のう)が炎症を来たす病気です。症状として、右腹部痛、圧痛、発熱などがあります。胆嚢(のう)結石を持っている人に発症が多いと言われています。結石が胆のうの入口を塞いでしまうと、胆汁が留まり細菌に感染されやすくなり、炎症を起こすことがあります。
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当院では富士フイルム製の最新のレーザー内視鏡システムを導入しております。レーザーの波長の異なる2種類の光で病変を見つけやすくする工夫をしております。また、富士フィルム製の内視鏡の特徴で、口径5.9mmと細く画像が鮮明な経鼻内視鏡検査が可能です。内視鏡を初めて飲む方、以前の内視鏡検査が辛かった方にお勧めです。従来の経口タイプの内鏡検器具も用意がございますので、経口での精密検査も可能です。経鼻内視鏡検査で、かなり楽に検査を受けられるようになっているため、鎮静剤の使用は全員には行っておりません。基本は患者さんのご希望に添う形にしておりますので、従来の検査で辛い思いをされている方はご相談下さい。(自らの運転でのご来院をご遠慮頂く、終日の運転を行わない等の制約はございます。)
潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群、大腸ポリープ、大腸癌等の疾患を内視鏡検査で発見します。きっかけは血便の自覚症状があった場合や、健診で便に血液が混ざっているとされた場合が多いです。(単に心配だからでは保険での検査は行えません。)
近年、食生活の欧米化により、日本人にも大腸がんが急増しています。 大腸がんの早期には症状の無い場合が多く、発見が遅れる場合が少なくありません。大腸がんについては、早期発見(大腸がんになる前のポリープのうちに切除すること)により、大腸がんによって命を落とす可能性をゼロに近づけることが可能です。
大腸内視鏡検査は、肛門から内視鏡を入れて大腸内を直接観察する検査です。おしりから大腸の最深部(盲腸)まで内視鏡を進め、抜きながら大腸の表面粘膜を観察します。この内視鏡の先端には、小型の高感度電子カメラが取り付けられており、さまざまな大腸の病気の発見に役立ちます。
大腸がん、大腸ポリープ、炎症性疾患などの病気を見つけ、診断するのに非常に有効です。また組織の一部を採取したり、病変を切除したりも出来ます。